開催日 平成31年2月2日(土) | 開場 13:00 |
会場 渋谷区千駄ヶ谷区民会館 | 開会 13:30 終了予定16:30 |
会場整理費 500円 |
※ 午後時間の開催です。
[box title=”発表者と演題” color=”#a9a9a9″](前半) 本田 裕子(ほんだゆうこ)氏
『銀河鉄道の夜』と「天の川」との距離
以前に『銀河鉄道の夜』での「天の川の水」について発表した(平成二十九年六月『銀河鉄道の夜』における「天の川の水」)が、今回はそれとはまた別のベクトルとして、ジョバンニと「天の川」を考えたい。
本作の全ての次稿で描かれている、ジョバンニの悲しみ。その中で「天の川」がどのように描かれているのかを探り、関係性を述べたい。
ジョバンニが難破船の少女とカムパネルラの仲良さに、「つらい」、「かなしい」と思い始め、不機嫌になる。その時に「天の川」はジョバンニから離れて、「たうもろこし畑」の風景になる。その後も「天の川」の風景ではない時、ジョバンニは不機嫌である。しかし、「天の川」に車窓から見え始めたことにより、ジョバンニの機嫌がよくなり、不機嫌になることはなくなり、「天の川」は汽車の傍らで流れ、離れることはなくなった。
以上のことを踏まえると、ジョバンニと「天の川」が連動していると想像できる。
(会員)
(後半) 正海 澄恵(しょうかいすみえ)氏
「私の宮沢賢治」
高校生の時に宮沢賢治に魅せられて以来、作品に触れ伝記や研究書を読み、自分なりの賢治像を追いかけてきた。生誕100年、120年などの賢治ブームもあり、TVや雑誌の特集などでも幾度となく取り上げられ、関連書籍も毎年多く出版され続けていて、一般的な賢治像はそれらによる部分も大きいと思う。資料の発見や調査によって近年あきらかになったことも多々ある中で、私の賢治像も当初とはかなり違ってきている。広く知れ渡った一般的な賢治像の変遷とはある程度は同期しているはずである。その辺りの経緯を振り返り、比較をしながら、地方の一賢治ファンの「私の宮沢賢治」を話してみたい。
(会員)