外山正

5月短歌読書会

開催日 08.gif 平成29年5月13日(土) 開場 08.gif 17:30
会場 08.gif千駄ヶ谷区民会館 開会 08.gif 18:00終了予定21:00

※ 夜時間の開催です。また、連休を外し第二土曜日となっています。 [note color=”ffdead”]短歌番号65708.gif 「天窓をのぞく四角の碧ぞらは暮ちかづきてうす雲を吐く」からです。担当は大島さんです。 [/note]

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4月第292回例会のご案内

開催日 08.gif 平成29年4月1日(土) 開場 08.gif 17:30
会場 08.gif千駄ヶ谷区民会館 開会 08.gif 18:00 終了予定21:00
会場整理費 08.gif 500円

※ 今回から夜時間の開催です。
[box title=”発表者と演題” color=”#a9a9a9″](前半)08.gif  構  大樹(かまえだいき)氏
 賢治童話に描かれた〈近代〉を生きる狐たち

 賢治童話には「狐」がよく登場する。登場人物として活躍するテクストには「貝の火」「とっこべとら子」「土神ときつね」「茨海小学校」「黒ぶだう」「雪渡り」などが挙げられる。このことは既に指摘されてきた事柄であり、はやくは小沢俊郎氏が「狐考」(『四次元』1952.6)において、「狐」が登場する童話の特徴を4つのタイプに分類した。また小松和彦氏は「異界の生き物たち」(『宮澤賢治イーハトヴ学事典』所収)のなかで、賢治は「狐にほほえましさや愛情を見出していた」と評している。
 ところで、賢治童話に出てくる動物たちのなかで「狐」が特異であると思われる点は、〈知〉の獲得・転用に意欲的であり、また〈教育〉を受けるという描写が看取されることだ。こうした描写は、何をあらわしているのであろうか。賢治童話の「狐」たちには、どのような意味が付与されているのか。本発表では「土神ときつね」「茨海小学校」「雪渡り」を中心に、「狐」という動物を通じて何が描かれているのかを読みひらいてみたい。
(会員)


※ 年度当初のため、総会(時間にして概ね30分の予定)が入ります。


(後半)08.gif  舘野 廣幸(たてのひろゆき)氏
 田中正造と宮沢賢治の共通項を探る

 田中正造は栃木県に生まれ、足尾銅山鉱毒事件の解決のために闘った明治の政治家・活動家である。田中正造と宮沢賢治の直接的な接点はない。しかし、調べてみると地理的にも人物的にも事物的にも思想的にも共通するものが多い。特に盛岡は、田中正造の生き方を方向付ける重要な場所であったし、宮沢賢治の青春の舞台でもあった。田中正造や足尾銅山と宮沢賢治の共通項から童話「どんぐりと山猫」や演劇脚本「植物医師」などに描かれた場面の背景を探ってみた。田中正造も宮沢賢治も、近代化する時代の中で地域に生きる人々や自然と向き合い、平和で自立した幸福な「有機交流」の世界を求めて、苦悩しながら時代を駆け抜けた人であったと思う。
 (農民、埼玉大学非常勤講師、会員)
※プロジェクターの使用有り。 [/box]

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2月第291回例会のご案内

開催日 08.gif 平成29年2月4日(土) 開場 08.gif 13:00
会場 08.gif千駄ヶ谷区民会館 開会 08.gif 13:30 終了予定16:30
会場整理費 08.gif 500円

※ 午後時間の開催です。
[box title=”発表者と演題” color=”#a9a9a9″](前半)08.gif  信時 哲郎(のぶときてつろう)氏
 「五十篇」と「一百篇」 ――近さと遠さと――

 文語詩稿「五十篇」と「一百篇」をミクロな視点とマクロな視点を往還しながら眺めてみると、両者には奇妙な近さがあり、また、連続して作ったとは思えないような遠さもあると感じるようになった。
 「近さ」から言えば、「五十篇」と「一百篇」にわたって「対」とも呼ぶべきペア作品の存在があること。「〔秘事念仏の大師匠〕」や「車中」については、タイトルが同じで(ただし前者は仮題)、それぞれに「〔一〕」「〔二〕」が付けられていることから容易に確認できようが、この他にも「対」は何組か存在している。
 「遠さ」と言えば、「一百篇」には西洋人やキリスト教徒も登場し、カタカナ詩や歌詞も含まれ、「一百篇」にしか登場しない語句やテーマもあり、しかも全篇に満遍なく広がっている。
 定稿が収められていたケースには、「五十篇」には「昭和八年八月十五日」、「一百篇」には「昭和八年八月廿二日」と書かれていたというが、わずか七日間でこうした変化が起こるものだろうか。
 二つの定稿については、既に栗原敦や島田隆輔が言及しているが、両者の意見を受けながら、また違った点から「五十篇」と「一百篇」について考えてみることにしたい。。
 (会員。甲南女子大学文学部教授)

(後半)08.gif  今野 寿美(こんのすみ)氏
 賢治短歌 いかに残すか

  読みにくく、評価がむずかしいことで知られる賢治の短歌について、生誕120年を過ぎたいま、いっそう切実に思うのは、賢治短歌をどのように残すか、ということです。当然ながら玉石混淆の歌稿から、これこそという作品を引き出し、確かな読みと鑑賞を添えて残す以外ないのではないか。そんな思いに基づいてお話しします。
(歌人)[/box]

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1月短歌読書会

開催日 08.gif 平成29年1月7日(土) 開場 08.gif 13:00
会場 08.gif千駄ヶ谷区民会館 開会 08.gif 13:30終了予定16:30

※ 午後時間の開催です。 [note color=”ffdead”]短歌番号62408.gif 「疾みたれどけさはよろこび身にあまりみそらもひともなみだぐましき」からです。担当は小田部さんです。 [/note]

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12月第290回例会のご案内

開催日 08.gif 平成28年12月3日(土) 開場 08.gif 13:00
会場 08.gif千駄ヶ谷区民会館 開会 08.gif 13:30 終了予定16:30
会場整理費 08.gif 500円

※ 午後時間の開催です。
[box title=”発表者と演題” color=”#a9a9a9″](前半)08.gif  牛崎 敏哉(うしざきとしや)氏
 「君は天然色」- 大瀧詠一の〈宮沢賢治〉

 日本の音楽シーン、それはロック、ポップスからアイドル歌謡にいたるまで、多大な影響を残したミュージシャン・大瀧詠一が、2013年12月30日65歳で逝去して3年になろうとしている。
 この間「追悼・大瀧詠一」が様々なメディアで取り上げられており、今年の2月には、アルバム『A LONG VACATION』(1981年)に収録された楽曲「君は天然色」について、<宮沢賢治>とのかかわりが紹介された。長年CMなどで繰り返し流されてきたなじみの曲(作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一)だが、そのいきさつを初めて知り、この曲を聴き直すと、そこにはまったく別の世界が広がることに驚かされた。
 大瀧詠一は、種山が原のそばの岩手県江刺出身で、転校が多かったころから自分のことを「風の又三郎だ」と思っていたということも最近知った。大瀧のほか、鈴木茂、細野晴臣、松本隆らをメンバーとした、今や伝説のロックグループと呼ばれる「はっぴいえんど」の楽曲などを通して、<宮沢賢治>との関わりを紹介していきたい。
 (会員。宮沢賢治記念館副館長・学芸員)

(後半)08.gif  鈴木 健司(すずきけんじ)氏
 橋本利平氏から伺ったこと

  花巻市上町出身の橋本利平氏は(1922年生まれ、現在94才、横浜市在住)、大津屋と呼ばれる橋本呉服店の出で、賢治の母方の宮沢家(宮善・鍛冶町)とは家も近く(賢治の家・宮政・豊沢町とも近い)、親戚関係にあった。宮善の出である宮沢賢治の母イチは、橋本氏の母ミツといとこ関係にあり、したがって利平氏と賢治はまたいとこの関係ということになる。利平氏の母ミツは、賢治の一つ年下で、幼いころよく賢治と一緒に遊んだそうである。また、利平氏の母の兄・橋本英之助は、賢治の一つ年上(学年としては二年違い)で、やはり幼いころからよく遊んだ間柄だという。盛岡中学では英之助が一学年上で、同じ寮で暮らしていたことは年譜的にもよく知られた事実である。
 今回、橋本利平氏より、幼いころ賢治が自分の家に来たことの思い出や、母から聞いた賢治の思い出を伺うことができたので、紹介したい。合わせて、そのエピソード((1)「花壇づくり」(2)「巌窟王」(3)「志度平温泉」)から窺い知ることのできる賢治の姿や人間関係、さらにはその当時の財閥というものの一側面を考察してみたい。
(会員。文教大学文学部教授)[/box]

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