8月330回例会のご案内

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 口 上
 こと、賢治に限らず優れた思想や精神活動が世界レベルに至るには、そもそも本質が受け入れられることが基本です。その橋渡しをするのは国や民族を超える「言語の跳躍力」であり、その能力を持った人材は、留学生などの形で現れます。ただ幾分不思議なのは、多くの文学作品がありながら、賢治に導かれる理由があることです。そう言う意味では自分も導かれた一人であることに気づくのですが、それでは、その理由を良く理解しているかと自問すれば、必ずしもそうでもありません。
 言語のハードルの他に時間のハードルもあるでしょう。国民的作家として勢いがあったとしても生誕百年以降その勢いを維持しているとも言えません。古典化して時代を超えて受け入れられる存在になるには、上記本質のまた別の面の強靱さも求められます。対応する発掘作業も必要でしょう。
 半世紀前のイーハトーブは、国内の各地から目指す「別世界」でしたが、現在は、交通手段の進化に伴い「日常」に吸収されました。その、遠近の関係性は失われてしまったのだろうかと考えた先に、あらためて海外との関係に関心が向かいました。
 賢治の翻訳や、決して少なくない数の留学生。我々はしばらくの時間、この辺りにもっと目を向けるべきではなかったのかと反省するところです。例会ではここらの実態、あるいは留学生のその後について、あらためることをし、それぞれの位置関係を確認します。
 リモートでつないだお話になる予定です。乞うご期待。
8月3日(土)通常の例会の枠で開催します。(構成:宮沢賢治研究会・7月15日記)

※ 今回はインタビュー、座談会、そしてアトラクションの構成になります。登壇者三名は国内在住、お一人はイランで、いずれもリモート参加です。司会は会場でおこないます。会場は渋谷区氷川区民会館です

会員からの質問コーナー
 会員の皆様からも、ご質問を受けたいと思います。事前に登壇者四人分のアンケートを送付します。アンケートに関連しても、しなくても良いので、ご質問のある方は会のお問い合わせフォームに「質問」と書いて、お一人一問のみ、簡潔におまとめの上送信して下さい。締め切りを7月28日(日)とします。なお、お預かりした質問は、司会者で整理した上で、登壇者とやりとりします。すべての質問に回答は出来ない場合もあると思いますので、あしからずご了承ください。

■リモート例会のお申し込みについて/コロナ下における例会開催についての説明

Posted by 外山正

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