2月第267回例会のご案内

開催日 08.gif 平成25年2月2日(土)
会場 08.gif  渋谷区千駄ヶ谷区民会館
開場 08.gif 13:00
開会 08.gif 13:30 終了予定16:30
会場整理費 08.gif 500円

※ 午後時間の開催です。

演題と発表者

(前半) 構  大樹 氏
 視覚化される「グスコーブドリの伝記」

(後半) 富山 英俊 氏
 賢治作品におけるキリスト教的主題

   ※「発表概要」は、下の「続を読む:」を参照願います。

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(前半) 構  大樹 氏
視覚化される「グスコーブドリの伝記」

1932年3月、雑誌「児童文学」第二冊で「グスコーブドリの伝記」が発表されて以降、この作品は、戦前から現在まで、たびたび劇化・映像化されてきた。昨年の映画『グスコーブドリの伝記』(杉井ギサブロー監督作品、2012・7)の公開は記憶に新しい。
記録をたどると、初めての劇化上演は、劇団東童によって、1940年6月になされたようだ。「グスコーブドリの伝記」はなぜ視覚化の題材に選ばれるのか。本発表ではテクストのレベルから考察したい。

(宮沢賢治研究会会員、東京学芸大学大学院生。)

(後半) 富山 英俊 氏
賢治作品におけるキリスト教的主題

賢治作品中にキリスト教「的」と見える主題が現れることについては、すでにかなりの論考があるが、「キリスト教」と一語で呼ぶにはあまりに多面的な諸現象のどの局面が関与するのか、さらなる明確化が必要とも思われる。たとえば「めくらぶだうと虹」には、律法をゆさぶる逆説・反語のひと「ナザレのイエス」によるソロモンの栄華と野の花の価値の転倒を、さらに反転させる一節がある。なにがこの転倒を導いたのか? またこの発想は私見では、初期断章「「旅人のはなし」から」に遡る。本発表ではこれらの連関を概観したい。

(明治学院大学文学部英文学科教授)

Posted by 外山正

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