12月321回例会のご案内

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※ 午後時間の開催です。
※ 第8波が始まっていますが、今回は会場(氷川区民会館)で対面で行います。リモートの配信もあります。

前半 演題と発表者 「テパーンタール砂漠」考 鈴木健司(すずき・けんじ)氏
  「テパーンタール砂漠」は、賢治の童話集『注文の多い料理店』の広告文に見える語である。
 原子朗著『宮沢賢治語彙辞典』において、その出典がインドの詩人タゴールの詩集”Crescent Moon”の日本語訳詩集『新月』(増野三良訳、大正四年五月発行、東雲堂書店)中の「流人の国」「渡し守」であること
が記されている。
 本発表では、賢治がタゴールの「テパーンタール砂漠」をどのようなイメージで受け止めていたのか、また、本来「テパーンタール砂漠」とはどのようなものであったのかを探っていきたい。そのために、タゴールの英詩やその日本語訳を、また、ベンガル語における「テパーンタール」の使用例、ベンガル地方に伝わる民話などの資料を読み解いていく。
(文教大学)※会場での対面発表の予定です。

 
後半 演題と発表者 〈黒インク手入れ〉再考 杉浦 静(すぎうら・しずか)氏
  宮沢賢治最晩年(1931年~1933年)の推敲・手入れにおいて黒インクを使用された童話が数篇ある。
 入沢康夫は、「黒インク手入れの意味」(「図書新聞」1974年2月23日号)において、「ポラーノの広場」における黒インク手入れの実態を紹介し、さらに「銀河鉄道の夜」の場合にも言及しながら、「黒インク手入れの前後で、全体の意義もかなり大きく変化している」と指摘した。そして、「この晩年の黒インク手入れの意味については、昭和六年十一月に手帳に記された「雨ニモマケズ」の内容などともからめて、今後十分に検討される必要がある」と提言している。
 私は、「セロ弾きからゴーシュへ―「セロ弾きのゴーシュ」への改稿と雑誌『児童文学』」(「宮沢賢治研究Annual」32号、2022年3月)において、〈少年小説〉などの童話本文や作品メモ等の最晩年における生成の時系列順を推定した。
 本発表では、前記推定にもとづき「黒インク手入れの意味」について再考して見たい。
 (大妻女子大学)※会場での対面発表の予定です。

■web例会のお申し込みについて/コロナ下における例会開催についての説明

ご案内「ホームページの障害発生に伴う対応など」(重要)
 2022年1月に、本ホームページに障害が発生した件について説明をしています。(補足説明・修正状況)

Posted by 外山正

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