開催日 平成27年2月7日(土) | 開場 13:00 |
会場 大妻女子大学千代田校舎本館F棟632室 | 開会 13:30 終了予定16:30 |
会場整理費 500円 |
※ 午後時間の開催です。
※ 会場は大妻女子大学千代田校舎本館F棟632室です(案内図その2)。 [box title=”発表者と演題” color=”#a9a9a9″](前半) 松行 彬子(まつゆきあきこ) 氏
「宮澤賢治『マグノリアの木』、『インドラの網』の世界における全包括的な生命プロセスの認識」
宮沢賢治は、西域異聞三部作として、『マグノリアの木』、『インドラの網』、『雁の童子』を、生前未発表作品として遺した。これらの三部作は、宮沢賢治に関する研究者にとっても、少なくとも大乗仏教の教義に関する認識や理解を必要とするため、作品の解釈をするうえで難解な作品群とされている。本講演では、西域三部作のうち、特に『インドラの網』および『マグノリアの木』を取り上げ、生命プロセス主義に基づく有機体論的システム論の視点から、時空を超えた宮沢賢治の全包括的な世界観の本質的な内容とは何かについて検討する。
(会員、東洋大学現代社会総合研究所客員研究員、嘉悦大学経営経済学部元教授、学術博士)
(後半) 森 義真(もりよしまさ) 氏
賢治の啄木意識
宮澤賢治は、盛岡中学校で11年先輩の石川啄木に直接会うことはなかった。
一般的に、賢治の文学的出発は明治43年12月に発行された啄木歌集『一握の砂』の影響からくる、「明治44年1月より」の短歌制作から始まった、とされる。
そうした点だけではなく、啄木にあこがれて盛岡高等農林に入学した保阪嘉内との交友、啄木の親友で恩人でもあった東京本郷森川町の金田一京助宅訪問、啄木の第一号歌碑建立に向けた東京啄木会への入会など、賢治が啄木を意識しての行動がある。
それらを例示しながら「賢治の啄木意識」はどういったものであったのかについて 論じたい。
(会員、石川啄木記念館館長)[/box]